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脳卒中の記録
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  (19)スローリハ in アンジェ

★フラワー・パーク "アンジェ"で リハビリをしよう!
                 (=リハビリの呼びかけの言葉)
 最近、町で車椅子や杖をついた人が多く目に付くようになった。自分の足が不自由なせいもあるが、以前にはこれほど多く見かけなかったように思われる。

 理由の一つに、介護制度の実施により、従来、病院にいた多くの人たちが自宅リハビリをするようになったことがあげられる。しかし自宅でリハビリといっても、通常は、設備があるわけでもなく、先生がつくわけでもない。
 そこで2004年1月から、理学療法士の梅津先生と相談して地域の障害者の方に、フラワー・パーク「アンジェ」の屋外の場を利用して月に1度くらいの頻度でリハビリをやってみよう、という試みを始めた。

 フラワー・パーク「アンジェ」とは、京王相模線の京王多摩川の駅の隣に、京王電鉄が経営する花の公園である。歴史は古く大正6年創業の京王・百花園にさかのぼり、現在の庭園は2002年4月に開園したイギリス式庭園である。
 四季を通じて花が咲き乱れている美しい環境であり、園内の道は、直線距離で1キロ弱であるが、砂利、土、砕石、簡易舗装などいろいろあり、リハビリの環境としては、病院、施設に比べ多様である。

 第1回を2004年1月19日(月)に行った。あいにく当日は、朝から雲が垂れ込めて、非常に寒い日になった。そのために調布病院までは来ながら、あまりの天気の悪さに出席できなくなった方もいた。結局、梅津先生、古瀬さん、そして私と家内の4人がアンジェのセミナー・ルームで第1回の打ち合わせを行った

 そこで会の名称「アンジェ・スロー・リハ」と呼ぶことになった。午後の2時頃には太陽も顔を出し、暖かい日差しが戻ったが、もう少し早く太陽が顔をだしてくれたらと残念なリハビリ会の初日であった。
 
 古瀬さんはお風呂屋さんといっても、都会の現代的なレクリエーション温泉?の経営者である。脳梗塞で私と反対の左まひであるが、現代の医学やリハビリのありかたにいろいろな意見を持つ思想家である。その上、言行一致の実践家でもある。
 この会の発足に当たっての事実上のオルガナイザーでもあった。なんと古瀬さんのおかげで、調布市内の障害者はアンジェまでの500円を超えるタクシー代を市により負担していただける事になったほどである。

 2004年2月17日(火)の第2回は、暖かく絶好のリハビリ日和であったが、当日は古瀬さん達のおられた府中病院の同窓会とかち合ったため、残念ながら出席者がゼロになり、梅津先生と2人で会合の持ち方を相談した。

  1. 会は原則として毎月、第2週の月曜とする。
  2. 最初の1時間を雑談的な経験談、質問など個人的な話から始める。
  3. そのうちに出席者が集まったところで、まとめとその日のテーマを話す。
  4. 後半の1時間をアンジェの園内で、梅津先生の指導により各人の能力に合うリハビリ実技を行う。

★スローリハの会、軌道に乗る!
 リハビリ会は、5月10日(月)の第5回から様変わりした。それは、新しく会員として桜井さんと池田さんが加わり、会が賑やかになったことである。

 桜井さんはお住まいがアンジェに近く、過去になんども予定して頂きながら、結果的に今回初めてとなった。脳出血で開頭手術までされて、病歴は先輩である。入院されている頃はかなり重症であったそうであるが、その後のリハビリとご努力により、現在では言語も明瞭でよく理解できる。歩行も車椅子は一切不要で、その日は自宅から奥様の介護で、1本杖により40分かけてアンジェまでこられた。

 池田さんは、お宅が車椅子で上れない急な坂道にあるそうである。ところがその坂道で歩行訓練をされたため、アンジェでも屋外の階段が手摺を使わず、軽く杖で上り下りできる。
 車の運転も上手で全国どこでも、奥様をのせて、ご自分の運転で行かれるそうである。発病から始められたパソコン絵画も、今や芸術の域に達していて、いろいろ驚かされた。

 会では、皆さんのいろいろな経験談が話され、非常に盛り上がった。その後で皆でアンジェを1周した。梅津先生はこの日は都合で欠席された。

 6月14日(月)の第6回から、下地(しもじ)さんが加わった。下地さんは、脳出血で病歴はかなり先輩である。しかしリハビリのご努力で、杖歩行といっても軽い杖により、装具もなしで歩行ができる。

 また、この回から調布福祉センターの栗原さんが、ボランティアとして加わっていただけることになった。

 スローリハの会が、地域リハビリの一つの試みとして発展する事を期待している。




 
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